三菱日立パワーシステムズ(MHPS)はこのほど、ポーランドのコジェニッチェ火力発電所の11号機に納入した超々臨界圧設備が運転を開始したと発表した。同設備は出力が同国最大規模の107万5,000キロワットで、高品位炭の瀝青(れきせい)炭のほか低品位炭も有効活用できる高い発電効率を持つ。
コジェニッチェ発電所はポーランドの電力大手エネアがワルシャワ近郊で建設を進めている。MHPSは2012年、エネアから同発電所向けに発電設備を国内の建設会社ポリメックス・モストスタールと共同で受注した。このうちMHPSは超々臨界圧ボイラー、蒸気タービン、発電機、環境装置を製作・供給している。
ポーランドは総発電量の約8割を石炭火力に依存する石炭資源国。政府は、褐炭などの低品位炭を有効活用できる高効率の石炭火力発電システムの導入や、環境負荷の低減に役立つAQCS(大気環境対策システム)の普及に力を入れている。