卸売物価5年ぶりに上昇、17年上げ幅3.5%に

ドイツ連邦統計局が16日発表した2017年の卸売物価指数は前年比3.5%増となり、6年来の高い伸びを記録した(グラフ参照)。同物価の上昇は5年ぶり。鉱石・金属が9.4%、石炭・石油製品が8.8%の幅で伸びて全体を強く押し上げた格好だ。

上げ幅が最も大きかったのはスクラップ・リサイクル材料で、23.5%に達した。牛乳・乳製品・卵・食用油脂(+12.1%)と家畜・ペット(+10.9%)も2ケタ台の伸びを記録している。このほか、穀物・葉たばこ・種子・飼料(+5.4%)、化学製品(+4.6%)、たばこ(3.5%)も上昇率が大きかった。果物・野菜は2.3%低下し、医薬品も0.6%安くなった。

17年12月の卸売物価指数は前年同月比1.8%増で、16年11月以来の小さな上げ幅となった。石炭・石油製品の上昇率が前月の9.5%から2.1%へと低下したことなどが響いた。下げ幅が大きかったのはコーヒー・茶・カカオ・香辛料(-6.3%)、家畜・ペット(-5.8%)、コンピューター・周辺機器・ソフトウエア(1.5%)など。医薬品も0.8%下落した。

押し上げ効果が最も大きかったのは鉱石・金属で、5.6%上昇した。スクラップ・リサイクル材料(+11.5%)と牛乳・乳製品・卵・食用油脂(+9.1%)、化学製品(+8.7%)は上げ幅が特に大きい。

12月の卸売物価は前月比では0.3%低下し、5カ月ぶりに落ち込んだ。石炭・石油製品が1.4%下落。鉱石・金属も前月を0.8%下回った。

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