1月のVWグループ販売10%増加、春節ずれ込みで中国が好調

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が16日発表した1月のグループ販売台数は前年同月比10.1%増の89万8,700台と2ケタ台の伸びを記録した。同社最大の市場である中国で春節休暇が昨年の1月から今年は2月にずれ込んだことが大きい。販売は世界の主要地域すべてで増加した。

昨年1月の中国販売台数は春節の影響で前年を14.0%割り込んだ。今年はその反動で15.9%増の39万8,600台へと拡大。VWグループ販売に占める割合は44%に達した。中国を含むアジア・太平洋の販売台数は14.5%増えて42万1,500台となった。

伸び率が最も大きかった地域は南米で、21.2%増の4万8,000台に拡大した。主要市場ブラジル(45.5%増の2万8,100台)の回復が大きい。

足元の西欧は27万8,300台で、4.9%増加。同地最大のドイツは7.4%増の9万7,900台と伸び率が大きかった。旧型ディーゼル車の優遇下取りキャンペーンで需要が押し上げられた格好だ。同キャンペーンを利用した顧客は昨年8月の開始時から今年1月末までに計15万人へと達した。

中東欧は8.5%増の5万4,400台に拡大した。ロシアが20.8%増の1万1,900台と大幅に好転したことが大きい。

北米は2.0%増の6万7,900台で、主力の米国は6.7%増の4万4,300台だった。

主要ブランドではVWブランド商用車(1.4%減の3万4,500台)を除いてすべて増加した。商用車のスカニア(30.3%増の7,200台)、MAN(29.7%増の8,300台)、乗用車のセアト(20.4%増の3万8,900台)、アウディ(20.3%増の14万9,100台)、ポルシェ(12.0%増の2万2,400台)、シュコダ(10.7%増の10万3,800台)は2ケタ台の伸びを記録。VWブランド乗用車も7.1%増の53万3,500台と好調だった。アウディは中国ディーラーのボイコットを受けて昨年1月の販売台数が前年同月比で35.3%も落ち込んでおり、今年はその反動で伸び率が押し上げられた。

上部へスクロール