JX金属は2月27日、金属素材製造の独エイチ・シー・スタルクから子会社エイチ・シー・スタルク・タンタルム・アンド・ニオビウム(略HCS TaNb)を買収すると発表した。幅広い分野の機器がネットワークでつながるIoT社会の本格的な到来を背景に電子部品やデバイス数の大幅な増加が見込まれることから、それらに投入される素材を安定供給できる体制を構築するのが狙い。技術やマーケティング面でのシナジー効果も引き出していく。買収金額は公表しないことで合意した。当局の審査を経て買収手続きが年内に完了すると見込んでいる。
HCS TaNbは電子部品などに投入されるタンタル・ニオブ製品(高純度金属粉)の開発、製造、販売を手がける企業で、ミュンヘンに本社を置く。日本、米国、タイでも事業を展開しており、2017年12月期の売上高は306億300万円(1ユーロ=130円換算)、営業利益は50億500万円に上った。