ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した乗用車の2月の国内新車登録台数は前年同月比7.4%増の26万1,749台となり、これまでに引き続き大きな伸びを記録した。多くのメーカーが展開する旧型ディーゼル車の特別下取りキャンペーンが需要を強く押し上げており、マイカーとしての登録は21.3%増加。新車に占める割合は36.9%に上った。社用・公用車は0.8%増で、シェアは63.1%だった。1~2月の乗用車新車登録台数は53万1,178台で、前年同期を9.5%上回った。
2月の新車登録を動力源別でみると、ガソリン車は前年同月比25.9%増と大幅に伸び、シェアは前年同月の53.7%から62.9%へと拡大した。排ガス性能の低い旧型ディーゼル車の市内乗り入れ制限が多くの都市で現実味を帯びていることから、ガソリン車の需要は拡大傾向にある。ディーゼル車は19.5%減少し、シェアは43.4%から32.5%へと低下した。
電気自動車は64.7%増の2,546台へと急拡大し、シェアは1.0%に上った。電動車両の購入補助金制度が奏功した格好で、同補助金の対象となるプラグインハイブリッド車も77.3%増の2,559台に拡大。シェアは同じく1.0%となった。ハイブリッド車全体では販売台数が63.1%増の8,289台、シェアが3.2%だった。
新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均127.7グラムで、前年同月と同水準にとどまった。平均値が低下しないのは排気量が大きいSUVと、ディーゼル車に比べてCO2排出量が多いガソリン車が増えているためだ。
伸び率が最も大きかった部門はキャンピングカーで、48.5%に達した。SUVも29.6%増えた。
伸び率が最も大きかったブランドはDSで、128.6%増の423台を記録。これにプジョー(44.1%増の6,077台)、スマート(35.8%増の2,964台)、ダチア(31.4%増の5,000台)が続いた。
スマート以外のドイツ車ではVWが12.4%増の4万7,822台と2ケタ増を確保し、ポルシェ(9.6%増の2,504台)、ミニ(8.0%増の2,950台)、フォード(7.4%増の1万9,258台)、オペル(6.7%増の1万9,218台)、メルセデス(0.7%増の2万1,910台)も前年同月を上回った。BMW(0.7%減の1万7,664台)とアウディ(3.6%減の2万3,510台)は振るわなかった。
日本車ではマツダ(7.5%増の5,289台)、三菱(6.9%増の3,572台)、トヨタ(6.0%増の6,651台)、ススキ(0.2%増の3,406台)が増加。ホンダ(12.5%減の2,084台)、日産(21.4%減の5,022台)、スバル(22.3%減の474台)、レクサス(23.6%減の155台)は大きく落ち込んだ。
日本車以外の主な輸入ブランドではボルボ(23.5%増の2,687台)、セアト(21.1%増の7,666台)、シトロエン(18.9%増の4,579台)、シュコダ(17.8%増の1万6,555台)、ルノー(12.2%増の9,842台)が2ケタ増を記録。現代(9.7%増の7,893台)、ランドローバー(0.8%増の1,599台)、起亜(0.4%増の4,795台)も増加した。ジープ(2.3%減の1,009台)、テスラ(13.4%減の175台)、双竜(18.7%減の230台)、アルファロメオ(23.7%減の328台)、ジャガー(23.8%減の460台)は減少した。
一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した2月の国内乗用車生産台数は45万1,900台で、前年同月を7%下回った。同輸出台数は8%減の34万5,800台。1~2月の累計は生産台数が前年同期比4%減の90万5,600台、輸出台数が3%減の70万4,300台だった。