金属と熱可塑性繊維強化複合材(TP-FRPC)を組み合わせたハイブリッド部品の接合技術に関する共同研究プロジェクト。軽量化、コスト・生産効率(時間効率)、強度の3条件を十分に満たす技術の開発を目指す。
接着剤やねじを使った接合技術では、3条件の一部に対応できるものの、3条件すべてでは好結果を得られていない状況にある。
当該プロジェクトでは、自動車の車体に使用するハイブリッド部品の量産技術の開発に取り組む。生産工程の完全自動化により、加工時間、生産コストの低減を図る。
具体的には、誘導溶接とレーザー溶接を組み合わせるとともに、金属に表面処理(表面テクスチャリング)加工を加える。これらの技術を一連の生産工程として統合し、完全自動化する計画。
実施期間は2015年10月1日~2018年12月31日まで。欧州連合(EU)は研究開発・イノベーションを促進するためのフレームワークプログラム「ホライズン2020」を通して資金支援している。
プロジェクトには、調整役の複合材料研究所(IVW、ドイツ)のほか、フィアット研究センター(CRF)、フラウンホーファー・レーザー技術研究所(ILT)など、ドイツ、イタリア、オーストリア、スペイン、スイスから10の企業・機関が参加している。
参加企業は以下の通り:
CRF Centro Ricerche FIAT S.c.p.A(イタリア)
EDAG Engineering GmbH(ドイツ)
FILL Gesellschaft m.b.H.(オーストリア)
Fraunhofer ILT(ドイツ)
Fundacion Tecnalia Research & Innovation(スペイン)
HBW-Gubesch Thermoforming GmbH(ドイツ)
Institut fuer Verbundwerkstoffe GmbH(調整役)(ドイツ)
KGR S.p.A. (イタリア)
Leister Technologies AG(スイス)
New Infrared Technologies S.L.(スペイン)