シーメンス―ゲルリッツ工場の閉鎖を撤回―

電機大手のシーメンス(ミュンヘン)は8日、業績不振の火力発電設備(PG)と駆動装置(PD)部門の再編計画をめぐる交渉で独金属労組IGメタルとの間で大枠合意したと発表した。閉鎖予定だった独東部のゲルリッツ工場は産業用蒸気タービン事業の世界中核拠点となることが決定。フランクフルト近郊のオッフェンバッハ工場は閉鎖され、同拠点のプロジェクト管理、販売、ソリューション事業はエアランゲンへと移管される。売却予定のエアフルト、ライプチヒ工場には適切な売却先候補が現れていないという。

シーメンスは昨年11月、PGとPD部門を対象とする人員削減方針を打ち出した。市場が低迷し回復の見通しも立たないためで、世界全体で約6,900人を整理。そのうち半数をドイツで実施する。

ゲルリッツ工場の閉鎖計画に対しては従業員が大規模な抗議活動を展開したほか、政治家からも強い圧力があったことから、同社は存続方針へと切り替えた。

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