独インフィニオン、墺に工場増設

独半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズは18日、パワー半導体の新工場を建設すると発表した。オーストリア南部のフィラッハにある拠点に300ミリウエハの工場を建設する。今後6年間で総額16億ユーロを投資する計画で、従業員数は約400人を予定している。2019年上半期に着工し、2021年初めに生産を開始する予定。同工場では、フル稼働体制で年約18億ユーロの売上高を見込んでいる。

インフィニオンによると、気候変動、人口変動、デジタル化といった世界的なメガトレンドがパワー半導体の需要拡大の追い風となっている。具体的には、電気自動車や電池を搭載した様々な機器のネットワーク化、データセンター、再生可能エネルギー発電などの分野で、効率的で信頼性の高いパワー半導体が必要とされているという。

インフィニオンは需要拡大を受けて、ドイツのドレスデンにある300ミリウエハ工場の生産能力を増強しているが、同工場の生産能力は2021年までに上限に達すると見込んでいる。

インフィニオンによると、フィラッハはパワー半導体のコンピテンスセンターで、同拠点で開発した300ミリの薄型ウエハをベースにしたパワー半導体の製造技術がドレスデン工場に導入されている。

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