乗用車新車登録予測を業界団体が引き上げ、今年は350万台に

ドイツ連邦陸運局(KBA)が3日発表した6月の乗用車新車登録台数は前年同月比4.2%増の34万1,308台となり、2カ月ぶりに拡大した。今年6月は移動祝日がなく比較対象の2016年5月に比べ営業日数が多かったことがプラスに働いた。上半期(1〜6月)は前年同期を2.9%上回る183万9,031台となっており、独自動車工業会(VDA)は今年の新車登録台数を従来予測の340万台から約350万台へと引き上げた。昨年実績は前年比2.7%増の344万1,262台だった。

上半期の新車登録を動力源別でみると、電気自動車(EV)は69.1%増の1万7,234台へと急拡大した。環境対応車の購入補助金制度がこれまでに引き続き追い風となった格好。ハイブリッド車は62.3%増の6万904台で、同補助金の対象となるプラグインハイブリッド車は36.0%増の1万6,683台だった。

ガソリン車は16.3%増と全体を上回る伸びを記録。シェアは前年同期の55.8%から63.1%へと拡大した。ハンブルク市で走行制限が導入されるなど逆風続きのディーゼル車は20.0%減となり、シェアは41.3%から32.1%へと低下した。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均129.5グラムで、前年同期を1.3%上回った。排気量が大きいSUVと、ディーゼル車に比べてCO2排出量が多いガソリン車の需要増が背景にある。

1〜6月の伸び率が最も大きかったブランドはDSで、28.7%増の2,208台を記録。これにダチア(24.6%増の3万9,193台)、ジープ(19.2%増の8,306台)、スマート(17.5%増の2万500台)、セアト(16.4%増の6万1,461台)が続いた。

スマート以外のドイツ車ではポルシェ(8.9%増の1万7,992台)、VW(8.6%増の36万1,659台)、ミニ(8.6%増の2万5,465台)、フォード(5.7%増の13万5,681台)が増加。その他のブランドはBMWが1.0%減の13万132台、アウディが2.0%減の15万1,353台、メルセデスが2.7%減の16万2,614台、オペルが7.1%減の11万8526台と振るわなかった。

日本車ではホンダ(9.8%増の1万2,228台)、トヨタ(6.5%増の4万4,701台)、三菱(2.3%増の2万5,293台)が増加。マツダ(0.9%減の3万3,972台)、スズキ(2.0%減の1万8,862台)、スバル(6.6%減の3,714台)、レクサス(13.0%減の1,416台)、日産(16.9%減の3万222台)は減少した。

日本車以外の主な輸入ブランドではプジョー(13.1%増の3万6,763台)と現代(10.9%増の5万8,982台)が2ケタ増を記録し、起亜(8.4%増の3万3,770台)、シュコダ(8.1%増の10万6,802台)、アルファロメオ(5.5%増の3,296台)、シトロエン(1.7%増の2万8,819台)も前年同期を上回った。その他のブランドはボルボが横ばいの1万9,948台、ルノーが2.8%減の6万8,691台、ジャガーが7.3%減の5,061台、フィアットが8.7%減の4万6,493台、ランドローバーが18.0%減の1万594台、双竜が20.0%減の1,348台、テスラが33.8%減の1,254台だった。

上部へスクロール