VWグループが印に10億ユーロ投資、20年から戦略車投入へ

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループは2日、2019〜21年の3年間にインド市場に10億ユーロを投資すると発表した。同国市場の開拓に向けた措置で、チェコ子会社のシュコダ自動車が中心となって戦略車を開発し、現地生産する。将来的には同国からの輸出も視野に入れている。

VWは印市場の開拓に向けて同市場最大手のスズキと2009年に資本・業務提携した。だが、VWがスズキの買収を狙っているとの疑惑が生じたため蜜月は続かず、提携は解消された。

17年にもインドなどの新興国市場を攻略するための車両の共同開発に向けて現地同業タタ・モーターズと協議したものの、「技術面でも経済面でも期待したほどのシナジー効果を引き出せない」として打ち切りを決定。単独開発へと切り替えた。

グループのインド事業はシュコダが中心となって進めることになっている。シュコダ印法人のグルプラタプ・ボパライ社長はVWグループのプラットフォーム「MQB-A0」を現地仕様化したうえで、これをベースにシュコダ車とVW車を現地生産すると述べた。まずは需要が急速に伸びているSUV分野のモデルを20年に市場投入する考えだ。その後は他の車種も発売し、VW車とシュコダ車の現地市場シェアを長期的に昨年の計2%強から5%へと引き上げていく。

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