ロシア、石油産業への課税見直し

ロシアが石油産業への課税制度を改正する。政府が議会に提出した改正案によると、輸出税を段階的に廃止する代わりに、原油生産に課せられる鉱物資源採掘税(MET)を強化する。製油所の近代化に投資した企業や、欧米による制裁対象となっている企業に対しては、原油の調達に「マイナス税率」を適用して負担を軽減する。

輸出税は税率を来年から5ポイントずつ引き下げ、2024年にゼロとする。同時にMETは21年まで段階的に引き上げる。

輸出税の負担軽減で石油企業が国外への出荷を増やし、国内の石油価格が上昇するリスクには、石油製品の輸出税を迅速に引き上げられる仕組みを盛り込むことで対応する。

VTB銀行が現行為替相場と原油価格(バレル当たり50米ドル)を基に計算したところによると、今回の税制改正で政府収入は19~24年の6年間で3兆6,000億ルーブル(580億ドル)増える。(1RUB=1.74JPY)

上部へスクロール