シーメンス―ガスタービン開発で中国企業を支援―

電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)は9日、中国の国有電力会社、国家電力投資集団公司(SPIC)と技術協業の覚書に調印した。SPICの大型ガスタービン研究・開発などを支援する。大型ガスタービンの世界需要が大幅に縮小していることから、シーメンスは今回の提携を通して中国事業を強化。ガスタービン事業の業績不振を相殺する考えだ。

中国が取り組む国産大型ガスタービン開発を支援する。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、シーメンスは旧型の「Fクラス」タービンの開発に協力する。米ゼネラル・エレクトリック(GE)などと競う最先端の「Hクラス」タービンは協力の対象外。

同社はSPICの開発を支援することで、発電所建設と保守点検業務を引き受ける考えだ。SPICにはトレーニングと技術コンサルティングも提供する。

中国は世界最大の大型ガスタービン市場で、年間需要は世界市場の約20%に当たる20基程度を占める。

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