スペイン鉄道車両製造大手のCAFグループは3日、ポーランドのバス製造大手ソラリスを買収すると発表した。ソラリスの資本の100%を取得する。今回の措置により、欧州の都市部における持続可能な移動において主導的な役割を担っていく方針を示している。
例えば、電動車両(エレクトロモビリティ)や複数の交通手段を連携するマルチモーダルのドア・ツー・ドア・ソリューションなどにより、都市部の移動における現在および将来のニーズに対応していく意向を示している。また、CAFグループの鉄道車両事業においても中東欧における事業やサービスを強化できると見込んでいる。
ソラリスは1996年の設立。従来の内燃エンジンを搭載したバス(ディーゼル、天然ガス)のほか、電気バスやハイブリッドバス、トローリーバス、燃料電池バスなどをラインアップに持つ。2017年の売上高は4億5,000万ユーロ。ポーランドのボレホボとシロダに工場を持つ。従業員数は2,300人超。2017年は1,397台を出荷した。世界32カ国の700都市以上にバスを供給しており、主要市場は、ポーランド、ドイツ、イタリア、スカンジナビア諸国、バルト諸国など。
CAFグループはソラリスの企業価値を3億ユーロ強と評価している。買収資金は主に銀行融資で賄う計画。当局の認可を経て2019年9月までに手続きを完了する見通し。