フランスのIT(情報技術)サービス大手のアトスは23日、米同業シンテルを買収すると発表した。北米事業の強化が狙い。買収額は34億ドルに上る。年内の買収手続き完了を予定している。
アトスはシンテルを1株当たり41ドルで買収する。同価格は前営業日(20日)の終値に4.78%を上乗せした水準となる。
アトスは今回の買収によって、北米事業を強化するほか、銀行、保険事業者向けITサービスを拡充することもできる。
同社は事業基盤拡大に向けて、昨年末にサイバーセキュリティ大手のジェムアルト(オランダ)に43億ユーロでの買収を提案したが、欧州エンジニアリング大手の仏タレスに競り負け、実現に至らなかった経緯がある。