ドイツ連邦統計局が7日発表した1〜6月(上半期)の輸出高(暫定値)は前年同期比3.9%増の6,628億ユーロへと拡大した。ユーロ圏向けが6.3%増の2,512億ユーロと好調で全体をけん引。欧州連合(EU)のユーロ非加盟国向けは3.8%増の1,454億ユーロ、EU域外向けは1.9%増の2,663億ユーロだった。最大の輸出先国である米国向けは通商摩擦が響いて0.8%増と小幅な伸びにとどまった。
上半期の輸入高は3,112億ユーロで、5.8%増加した。ユーロ加盟国とEUのユーロ非加盟国からがそれぞれ5.8%、5.9%拡大。EU域外からは3.6%増だった。
輸入の伸び率が大きかったことから、貿易収支の黒字額は前年同期比0.2%増の1,215億ユーロと小幅な伸びにとどまった。
経常黒字は10.6%増の1,341億ユーロと大きく伸びた。サービス収支と第二次所得収支(居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支)の赤字幅減少がプラスに働いた。
6月の輸出高は前年同月比7.8%増の1,155億ユーロとなり、2カ月ぶりに拡大した。比較対象の2017年6月に比べて営業日数が多かったことが大きい。営業日数と季節要因を加味した実質では前月比横ばいにとどまった。
6月の輸入高は10.2%増の937億ユーロ(名目)で、貿易黒字は前年同月比1.4%減の218億ユーロへと落ち込んだ。
経常黒字は17.0%増の262億ユーロへと大幅に拡大した。対外金融債権・債務から生じる利子・配当金などの収支状況を示す第一次所得収支の黒字幅が25億ユーロから2.7倍の68億ユーロへと拡大したことが大きい。