独ディスカウントスーパー大手のアルディ・ジュートは今夏中に、電気駆動車用の50キロワットの急速充電スタンド計28基を店舗に設置する。8日には、このうち最初の急速充電スタンドが稼働した。
アルディはこれまで、都市部や市街地の店舗を中心に53基の充電設備を整備した。今回は、休暇の長距離走行にも対応できる環境を整える計画で、高速道路A3、A5、A6、A7、A8、A9号線沿いにある店舗に設置する。各店舗は、高速道路の出口から車で5分以内の距離にあり、店舗間の距離は最大160キロメートルとなっている。充電スタンドの設置数は年内に合計で80基を超える予定。
急速充電スタンドの整備では、独エネルギー大手RWEの再生可能エネルギー子会社イノジーと協力する。車両によって異なるが、約30分の充電で最大200キロメートルの航続距離を確保することができる。利用者は、登録する必要はなく、店舗の営業時間中に無料で充電することができる。電力は再生エネルギーを使用しており、店舗の屋根に設置した太陽光発電設備の電力を活用する。
ドイツではスウェーデンの家具大手イケアや独スーパーマーケットチェーン大手のカウフラントなども店舗に充電スタンドを整備している。企業イメージの向上や、購買力の高い顧客層を店舗に呼び寄せる効果があると見られている。