仏自動車部品大手のフォルシア、航空宇宙部品を開発・生産する独プレミアム・アエロテック、ベルギーの化学大手ソルベイによる研究開発コンソーシアム。自動車、航空・宇宙分野に使用する材料およびプロセス技術の開発に取り組む。特に熱可塑性複合材料の大量生産を可能にする材料およびプロセス技術の開発に焦点を当てている。期間は3年で、8月1日に正式に業務を開始した。
ドイツのアウグスブルグ繊維技術研究所(ITAアウグスブルグ)はコンソーシアムの運営、プロジェクトの調整、機器の運用などを担当する。
フォルシアは同コンソーシアムへの参加を通して、樹脂ベースの軽量部品を開発し、将来の自動車のコックピットや内装部品への活用を視野に入れている。フォルシアは、150万ユーロをプロジェクトに投資しており、クリーンモビリティ部門がプロジェクトに参加している。熱可塑性樹脂の複合材料は例えば、バッテリーケースや内装部品、シートの構造部品などに使用できる可能性がある。
コンソーシアムは、アウグスブルグ・イノベーションズパークに2016年に開設されたアウグスブルグ技術センター(TZA)にプロジェクトで使用する設備・機器を設置する計画。
なお、アウグスブルグ繊維技術研究所、フォルシア、プレミアム・アエロテックは、ドイツのバイエルン州が支援するプロジェクトコンソーシアム「Campus Carbon 4.0」にも参加している。