ロシアVTB銀、国内中堅行を買収

ロシア2位銀行の国営VTBは14日、国内中堅ボズロスジェニエ銀行(Bank Vozrozhdenie)を買収することで基本合意したと発表した。VTBの監査役会および競争当局の承認を得たうえで、9月中に買収手続きを終え、2020年の事業統合に向け再編計画立案にかかる。

ボズロスジェニエ銀行を巡っては、ロシア政府が資金難に陥ったプロムスヴャス銀行を救済するにあたり、同行の筆頭株主であるアナニエフ兄弟に対し、他の出資先であるボズロスジェニエ銀への出資比率を大幅に引き下げるよう求めていた。同兄弟は今年2月、キプロスの投資会社ボーナム・キャピタルとボズロスジェニエ銀の売却で合意したとみられ、同社が今回、VTBへの売却交渉を行った。

VTBはボズロスジェニエ買収により、2倍の資産規模を持つ国内最大手ズベルバンクを追撃する。一方、モスクワ圏を中心に事業強化を狙うボズロスジェニエは、VTBの主力商品やサービスを取り込むとともに、同行のITインフラや資金力を利用して支店網や競争力の増強を図る考えだ。

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