アップルの英シャザム買収、欧州委が承認

欧州委員会は6日、米アップルが音楽認識サービスの英シャザム・エンターテインメントを買収する計画を承認したと発表した。欧州委は当初、競争上の問題から同買収に疑義を示していたが、最終的に無条件で認可した。

シャザムは周囲で流れている音楽をスマートフォンのマイクで識別し、それが何の曲かを教えるアプリを運営する企業。アップルは同社が音楽配信サービス「アップル・ミュージック」に合致するとして、昨年12月に買収すると発表していた。

欧州委は初期調査の結果、シャザムのユーザーがアップル・ミュージックのライバルであるスポティファイなど欧州の音楽配信サービスを利用していることから、アップルが同買収によってシャザムが持つ利用者のデータにアクセスし、競合他社から顧客を引き抜いたり、シャザムのアプリと競合他社がリンクできないようにする可能性があり、音楽配信市場での健全な競争が妨げられ、消費者の選択肢が狭まる恐れがあると判断。4月に本格的な調査を開始していた。

しかし、いずれの懸念についても、同調査で問題はないと判断し、アップルに関連事業の一部の売却など競争上の是正措置実施を命じることなく、無条件で買収を認めた。

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