市場調査大手のGfKが27日発表したドイツ消費者景況感指数の10月向け予測値は10.6となり、9月の確定値(10.5)を0.1ポイント上回った。同指数の改善は3カ月ぶり。景気の見通しと所得の見通しが良好で全体が押し上げられた。
景気の見通しに関する9月の指数(10月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を4.9ポイント上回る27.1へと上昇し、2カ月連続で改善した。第2四半期(4〜6月)の国内総生産(GDP)が前期比で実質0.5%の高い成長率を記録したほか、米国と欧州連合(EU)の通商摩擦の激化がひとまず回避されたことが大きい。英国がEUから「無秩序離脱」する懸念が高まっているものの、消費者の景気見通しには現時点で影を落としていない。GfKは、7月までほぼ半年続いた景気見通し指数の下落は底を打ち、上昇基調に転じたようだとの見方を示した。
所得の見通しに関する9月の指数(同)は5.3ポイント増の57.9へと上昇した。高額商品の購入意欲に関する9月の指数(同)は2.3ポイント減の52.9へと落ち込んだものの水準自体は極めて高く、消費に陰りは出ていない。