スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは10月24日、同社の投資ファンド「ボルボ・カーズ・テックファンド」を通じ、電気自動車(EV)向け充電設備を手掛ける米フリーワイヤー・テクノロジーズに出資すると発表した。全モデルの電動化を進めるボルボの戦略の一環で、消費者の充電の利便性を高めて将来的な電動車の普及を後押しする狙い。
フリーワイヤー・テクノロジーズはサンフランシスコに拠点を置き、設置型および移動型の急速充電技術に特化して事業を展開している。従来の急速充電スタンドが高電圧電力を利用するのに対し、同社の技術は低電圧電力を利用するため充電設備の設置が容易で、導入コストも低く抑えられるメリットがある。
ボルボは2019年以降に投入する新モデルをすべて電動化するとともに、25年までに世界販売の50%を完全EVで占める目標を掲げる。同社は自前の充電ステーションの所有は想定しておらず、今回の出資は他の提携企業とともに実施しているeモビリティへの全般的な関わりを強化する意味合いがある。