オーストリアの持続可能性・観光省(BMNT)はこのほど、環境汚染防止法令の速度制限規制(IG‐L)改正により、高速道路の最高速度制限で電気自動車を優遇すると発表した。これにより、従来の内燃エンジン車は最高速度が時速100キロメートルに制限されている区間でも、電気自動車は時速130キロメートルで走行することができる。新規制は2019年初めから実施される。
オーストリアでは高速道路の最高速度を時速130キロメートルと定めているが、大気汚染が悪化している区間では、IG‐Lにより最高速度が時速100キロメートルに制限されている。今回の法改正では、例外措置として、電気自動車にこれらの区間でも時速130キロメートルでの走行を認める。電気自動車は排気ガスに有害物質を含まないエミッションフリー車であることが理由。今回の措置の対象となるのは、合わせて400キロメートルの距離で、オーストリアの高速道路の約20%に相当する。
オーストリア政府は、欧州連合(EU)の2030年の気候保護目標や気候変動抑制に関するパリ協定の目標達成を目指す取り組みの一環として、電気自動車の普及促進により、交通分野における二酸化炭素(CO2)排出量の削減を強化する。