独自動車大手のダイムラーは10月24日、中国の自動車メーカー、浙江吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ)と中国におけるプレミアム・ライドヘイリング(配車サービス)事業で協力すると発表した。ダイムラーの子会社ダイムラー・モビリティ・サービシズと浙江吉利控股集団の新事業部門であるジーリーグループカンパニーが折半出資で合弁会社を設立する。新合弁会社の設立には、当局の認可が必要となる。
新合弁会社は本社を浙江省杭州市に置く。高級車の配車サービスを実施する計画で、ダイムラー傘下の高級車ブランドであるメルセデスベンツ以外の車両も投入する方針を示している。なお、当初は、メルセデスベンツの「Sクラス」、「Eクラス」、「Vクラス」とダイムラー傘下の高級車ブランドであるマイバッハを使用する。さらに、吉利グループの高級電気自動車が加わる可能性がある。
ダイムラーの広報担当者は独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、新合弁会社では2019年末までに中国の4都市に各100台を投入する計画で、さらに他の大都市でもサービスを開始する計画があると明らかにした。
■ 合弁会社の取締役は各社同数
新合弁会社の取締役には、ダイムラー・モビリティ・サービシズとジーリーグループカンパニーがそれぞれ同数を送り込む。
なお、吉利とダイムラーはすでにそれぞれ、モビリティサービスを展開しており、吉利は中国におけるライドヘイリングサービス「CaoCao」で1,700万人を超える登録顧客を持つ。
ダイムラーは、「Car2go」、「moovel」、「mytaxi」などのモビリティサービスを展開しており、世界の顧客数は約2,600万人(2018年9月30日時点)に上る。中国では、「Car2go」と「Car2Share」を通してステーション型および非ステーション型カーシェアリングサービスで47万人を超える顧客を持つ。