ケルンとボンにも旧型車の走行禁止命令

独西部のケルン市とボン市の大気浄化計画は効果が不十分だとして環境保護団体DUHがノルトライン・ヴェストファーレン州を提訴している裁判で、一審のケルン行政裁判所は8日、原告勝訴判決を下した。ケルンでは一定地域全体(ゾーン)、ボンでは一部道路を対象に旧型車両の走行を禁止するよう言い渡している。旧型車両の走行禁止をドイツの裁判所から命じられたのはこれで計7都市となる。

欧州連合(EU)加盟国は窒素酸化物(NOx)の濃度を1立方メートル当たり40マイクログラム(年平均)以下に抑制することを2010年以降、義務づけられている。ドイツでは首都ベルリンを含む多くの都市で同規制を順守できない状況が続いていることから、DUHはそれらの都市の大気浄化計画を不十分として裁判を起こした。すでにシュツットガルト、アーヘン、フランクフルト、ベルリン、マインツに対しては走行禁止を命じる判決が下されている。

ケルン行政裁は今回、ケルン市について現在の環境ゾーンを旧型車両の走行禁止地区にするよう言い渡した。来年4月からまず、欧州排ガス基準「ユーロ4」以下のディーゼル車と「ユーロ1」「ユーロ2」のガソリン車の走行を禁じ、9月からは「ユーロ5」のディーゼル車も追加するよう命じている。

ボン市については、旧型ディーゼル車・ガソリン車を対象にベルダーベルク通りとロイター通りの走行を禁止するよう指示した。

州政府は控訴の意向を示しており、判決は確定していない。

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