1-9月独機械輸出5.2%増に、第3四半期は減速

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が19日発表したドイツの1-9月期の機械輸出高は前年同期比5.2%増の1,319億ユーロへと拡大した。7-9月期(第3四半期)の伸び率が3.9%にとどまったため増加幅は1-6月期(上半期)の5.9%を下回ったものの、同連盟の主任エコノミストは、通商紛争で事業環境が悪化するなかで独機械業界は健闘しているとの見方を示した。

1-9月期の輸出成長率はオーストラリア・オセアニア向けで22.2%を記録。中央・南アジア(13.2%増)、東アジア(8.0%増)、北米(7.4%増)、欧州(5.1%増)向けも好調だった。アフリカ(18.9%減)と東南アジア(0.6%減)向けは前年同期を下回った。

輸出先上位20カ国のなかではポーランドの伸び率が最も大きく、14.0%に上った。イタリア(12.3%増)、中国(11.4%増)、インド(10.9%増)も2ケタ台の伸びとなった。米国は6.9%増、日本は6.2%増、英国は4.5%増。トルコ(8.9%減)、メキシコ(8.6%減)、韓国(4.0%減)向けは落ち込んだ。

主要10部門のなかではフルードパワー(13.8%増)で2ケタ台の伸びを記録。駆動技術(7.2%増)、建設機械・建築資材製造機械(7.2%増)、農業機械(6.1%増)、食品・包装機械(5.6%増)、空調設備(5.5%増)も平均を上回る伸びとなった。

9月の機械輸出高は前年同月比0.2%減となり、今年初めてマイナスとなった。主任エコノミストは「単月の数値を過大評価すべきではない」と述べ、世界的な通商摩擦がもたらす影響は数カ月経たないと明らかにならないとの見方を示した。

上部へスクロール