コベストロがDICとの合弁を子会社化

化学大手の独コベストロは29日、DIC(旧・大日本インキ化学工業)との合弁会社ディーアイシー・コベストロ・ポリマー(DCP)への出資比率を現在の50%から80%に引き上げ子会社化すると発表した。成長戦略の一環として熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)事業を強化する狙い。取引価格は公表しないことで合意した。独禁当局の承認を経て買収手続きが来年4-6月期に完了すると見込んでいる。

DCPは2000年、コベストロの元親会社であるバイエルと大日本インキ化学工業が折半出資で設立した。本社所在地は東京。TPUの開発、製造、輸入、販売を行っている。

DICは今後もDCPの事業に協力していく考えで、DCP製品の生産はこれまでに引き続き堺にあるDICのプラントで行う。DICは原料調達とサービス分野でもサポートする。

コベストロはTPUの世界3大メーカーの一角を占めている。米ニューマーティンズビルと台湾の彰化にTPU工場を持つ。

上部へスクロール