10月はエネルギー価格が8.9%上昇

ドイツ連邦統計局は13日、10月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が2.5%、前月比が0.2%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比8.9%増と大きく上昇。エネルギーを除いたインフレ率は1.7%だった。

エネルギーでは暖房用灯油が39.9%増と大きく上昇した。自動車燃料も軽油が18.6%増、ハイオクガソリンが13.7%増と伸び率が大きい。電力は1.0%増、ガスは1.4%減だった。

食料品は1.9%増となり、上げ幅は前月の2.8%から縮小した。比較対象の昨年10月は食料品価格が高かったという事情が背景にある。上げ幅が大きかったのは野菜で、9.3%を記録。乳製品・卵も3.1%に上った。食用油脂と果物はそれぞれ2.6%、2.4%下落した。食料品とエネルギーを除いたインフレ率は1.7%だった。

エネルギー、食料品以外の物品では、ビール(4.9%増)、新聞・雑誌(4.2%増)、ミネラルウォーター・ジュース(3.8%増)で大きく上昇。娯楽家電と電話機はそれぞれ4.7%、3.3%下落した。

サービスは1.8%の上昇にとどまった。上昇率が大きかったのはパックツアーと保養サービス、自動車整備・修理で、それぞれ7.1%、3.2%、2.8%に上った。航空券は2.3%、電気通信サービスは0.7%低下した。

前月比では靴・付属品が1.8%増、衣料品が1.2%増と上げ幅が大きかった。秋・冬物コレクションの販売が増えたことが反映された格好。食料品は0.2%低下し、下げ幅はリンゴで14.5%、かんきつ類で6.3%に上った。エネルギーは1.0%増で、エネルギーを除いたインフレ率は0.1%だった。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.4%、前月比が0.2%で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)

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