生産者物価が約7年来の上げ幅に、10月は3.3%

ドイツ連邦統計局が20日発表した10月の生産者物価指数は前年同月比3.3%増となり、6年10カ月来(2011年12月以来)の大きな上げ幅を記録した。エネルギーが最大の押し上げ要因で、9.4%上昇。エネルギーを除いたベースでは上昇率が1.6%にとどまった。

エネルギーのなかで上げ幅が最も大きかったのは石油製品で、19.2%に上った。灯油が37.7%上昇。軽油(18.7%増)、液化石油ガス(14.8%増)、ガソリン(13.8%増)も2ケタ台の伸びを記録した。

天然ガスも9.2%増と上げ幅が大きかった。産業向けは18.4%、発電所向けは16.6%上昇。一般世帯向けは1.8%下落した

電力は9.1%増。電力公社などの配電事業者向けが17.8%、特別契約顧客向けが11.0%高くなった。一般世帯向けは0.6%下落した。

中間財は2.3%の伸びを記録した。飼料が12.5%上昇。化学品も5.1%高くなった。金属は2.8%増。

非金属二次原料は18.1%減、非鉄金属は3.3%減だった。

非耐久消費財は0.2%の上昇にとどまった。食料品が0.6%下落したことが反映された格好。下げ幅は砂糖で25.8%、バターで22.2%、豚肉で5.5%、コーヒーで2.9%に上った。牛肉は5.6%、パン・ケーキ・焼き菓子は4.2%、果物・野菜は2.2%高くなった。

耐久消費財は1.7%、投資財は1.4%の上昇だった。

10月の生産者物価指数は前月比では0.3%増となり、8カ月連続で上昇した。エネルギーが1.1%増となり、全体をけん引。エネルギーを除いたベースでは物価に変動がなかった。エネルギー以外では投資財と耐久消費財が0.1%増、中間財が横ばい、非耐久消費財が0.3%減だった。

上部へスクロール