ライアンエアー、ウクライナにデータセンター開設へ

欧州の大手格安航空(LCC)会社ライアンエアー(アイルランド)がウクライナでデータセンターの開設を計画している。オブライエン最高商務責任者(CCO)が20日、インフラ省での会談後に明らかにしたもので、同国を「IT拠点として有望な上位3カ国のひとつ」と位置づけ、複数都市を訪問し立地の検討に入っている。

同社のオライリー最高経営責任者(CEO)は今年3月、ライアンエアーとして4番目となるIT拠点開設の構想をウクライナのポロシェンコ大統領に表明していた。ポーランド西部ヴロツワフのデータセンターでは従業員の5割以上がウクライナ人であることから、業務効率向上につながると見ている。新センターの雇用規模は約250人を想定する。

ライアンエアーはウクライナに15億ドルを投資し、2023年までに駐機数を15機に増やすなどの事業拡大戦略を打ち出している。将来的に就航便数が大幅に増えれば、同国に航空機整備拠点も構える考えだ。オブライエン氏によると、南部のオデッサとヘルソン、北東部のハルキウへの就航を検討しているが、条件が整うには数年かかる可能性がある。

ライアンエアーは現在、キエフからポーランド6都市、ドイツ、スペイン、リトアニア、英国、スロバキア、スウェーデン各1都市に、国内西部のリヴィウからはポーランド、ドイツの各2都市と英国1都市に定期就航している。今冬シーズンには就航便を40~50便に増便する計画だ。

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