デンソー(愛知県刈谷市)は11月26日、独半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズに資本参加すると発表した。自動運転など次世代の車両システムの開発における協力関係を強化する。インフィニオンの半導体技術と、デンソーの車載技術を融合し、技術開発を加速する。
デンソーは今回の出資の背景として、自動車の高機能化、電子制御の高度化に伴い、車両に搭載される半導体は増加していることや、自動運転、電動化、コネクテッド(接続性)など、次世代の車両に求められるシステムが今後さらに、高度化、複雑化、大規模化していく見通しであることを挙げている。そのような状況の中、次世代車両システムのキーデバイスとなる半導体で豊富なノウハウを持つインフィニオンへの出資により同社との協力関係を強化する。
インフィニオンにとっては、日本産業との関係強化、ドイツの自動車産業への高い依存度を軽減する好機となる。デンソーの出資比率は未公開だが、インフィニオンによると、出資規模は5,000万ユーロ前後。ドイツで認可申請義務のある3%未満にとどまっている。