ハンガリー、任意残業時間を年間400時間に拡大

ハンガリー議会は12日、残業時間に関する労働法規定の改正案を可決した。これにより就労者の任意で認められる年間残業時間は現行の250時間から400時間に大幅に拡大される。新規定は来年1月1日付で発効する。

野党や労働組合は残業許可時間の拡大について、労働者を無力化し国際企業の利害を優先する措置だと猛反対している。議会での決議を前に抗議デモや道路封鎖などがあり、議会内でも野党議員が動議を阻止しようと演台を占拠するなど混乱が見られた。政府は残業したい従業員の希望に応える措置だとして、改正を正当化している。

オルバン首相率いる与党「フィデス=ハンガリー市民同盟」が議席の3分の2を占める議会で、改正案は賛成130票、反対52票、棄権1票の圧倒多数で可決した。改正により、残業手当の支払い期間も現行の1年以内から3年以内に延長された。

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