独電気電子工業会(ZVEI)が10日発表した独電機業界の10月の新規受注高は前年同月比10.1%となり、3カ月ぶりに拡大へと転じた。前月は不調だったユーロ圏外からの受注が13.5%伸びて全体をけん引。ユーロ圏(ドイツを除く)は9.5%増、国内は8.1%増だった。
1~10月の新規受注高は前年同期比で0.9%増加した。ユーロ圏外とユーロ圏がそれぞれ4.8%、2.7%拡大。国内は2.7%減少した。
10月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を10.1%上回った。1~10月の累計は前年同期比3.5%増だった。
業界企業を対象とする11月のアンケート調査では、今後3カ月間の生産高を「拡大する」との回答が22%に上り、「縮小する」は9%にとどまった。
10月の業界売上高は174億ユーロで、前年同月を12.3%上回った。国内が15.5%増の87億ユーロと大きく拡大。ユーロ圏も10.9%増の32億ユーロと好調だった。ユーロ圏外は8.8%増の55億ユーロ。
1~10月の売上高は1,626億ユーロで、前年同期を3.9%上回った。内訳は国内が3.7%増の774億ユーロ、ユーロ圏が5.9%増の315億ユーロ、ユーロ圏外が3.1%増の537億ユーロだった。
11月の業界景況感は前月に引き続き悪化した。今後の見通しを楽観する企業が13%にとどまり、悲観する企業(24%)を大きく下回ったことが響いた格好だ。悲観企業の割合が楽観企業を上回るのは2カ月連続。現状判断はわずかながら改善した。