ガスプロム、ヤマル半島ガス田の開発が一段落

天然ガス世界最大手のロシア国営ガスプロムは5日、北極圏ヤマル半島のボバネンコボ・ガス田で、第3生産ラインとウフタ・トルズク第2パイプラインの稼働を祝う式典を行った。これにより、同ガス田での主要施設がすべてそろったことになる。

ボバネンコボ・ガス田は開発開始時の推定埋蔵量が4兆9,000億立方メートルと、ヤマル半島で確認されている最大のガス田。2128年までの操業が予定され、今世紀の天然ガス生産を担う基地として位置付けられている。今回稼働した第3生産ラインは300億立方メートルの年産能力を擁し、すでに稼働している2ラインと合わせて1,150億立方メートルの生産が可能になる。 

一方、ウフタ・トルズク第2パイプラインは、ボバネンコボを含む東シベリアのガスをロシア西部にも供給する「ロシア統一ガス供給システム(UGSS)」構築のカギを握るラインの一つだ。全長970キロメートルで年輸送能力は450億立方メートルに上る。敷設工事の進むバルト海パイプライン「ノルド・ストリーム2」への供給でも重要な役割を果たす。

ボバネンコボ・ガス田は昨年、828億立方メートルを産出した。

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