ソフト開発の独スタートアップ企業データ・アーチザンズが中国IT大手アリババに身売りする。ネット情報サイト『ドイチェ・スタートアップズ』が報じ、同社が8日に追認したもので、創業者はアリババが提供する「巨大な可能性」に惹かれて自社売却を決めたと説明した。売却金額は明らかにしていない。メディア報道によると約9,000ユーロに上る。
データ・アーチザンズはベルリンに拠点を置く企業で、2014年に設立された。従業員数は10人。莫大な量のデータをリアルタイムで効率的に分析するソフトを開発している。アリババとは16年から協業関係にある。
中国企業によるドイツ企業の買収ではこれまで、自動車部品や機械などハードウエア企業を主な標的としていた。だが、最近はITスタートアップ企業にも触手を伸ばしており、昨年10月には独旅行プラットホームのゴー・ユーロに中国投資会社ヒルハウス・キャピタルが出資。11月には金融スタートアップ支援の独フィンリープに中国平安保険が資本参加した。中国のネットサービス大手テンセントはモバイルバンキングで急成長する独N26の株式を保有している。