独テレコムの企業向けITサービス子会社がIBMに事業売却

ドイツテレコムのITサービス子会社Tシステムズが大型コンピューター(メインフレーム)関連サービス事業を米IT大手IBMに売却する。同子会社のアデル・アルサレー社長が経済紙『ハンデルスブラット(HB)』に明らかにしたもので、今後は同サービス事業をIBMと共同で展開していく。売却金額は明らかにしていない。業界誌『ITズーム』は8億6,000万ユーロと報じている。

事業売却に伴い、計6カ国の社員およそ400人がIBMに移籍する。ドイツテレコムはHB紙の問い合わせに、「既存の顧客契約は(事業売却の)影響を受けない」と回答し、既存顧客にはこれまでの契約通りにサービスを提供していくことを明らかにした。

Tシステムズはドイツ最大のITサービス事業者。近年はシステム統合、アウトソーシングなど従来型ITサービス事業の不振で業績が悪化していることから、業務の自動化・デジタル化や国外移転を積極的に推し進めるほか、国内事業拠点を大幅に集約する計画を昨年11月に打ち出した。これに伴い従業員3万7,000人のうち1万人を削減する。

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