自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が15日発表した2月のグループ販売台数は前年同月比1.8%減の72万4,400台となり、6カ月連続で落ち込んだ。最大の市場である中国の低迷が響いた格好。1~2月の累計は163万6,400台で、前年同期を1.8%割り込んだ。
2月の中国販売台数は23万4,400台で、前年同月を7.4%下回った。中国経済の減速と米中の通商摩擦で需要が落ち込んでいる。同国を含むアジア太平洋全体も7.3%減の25万7,100台と振るわなかった。
北米は5.8%減の6万5,200台で、同地最大の米国は5.1%減の4万4,400台だった。
中東欧も1.5%減の6万1,100台へと落ち込んだ。ただ、ロシアは0.6%増の1万5,900台とやや伸びている。
足元の西欧は27万3,300台で、1.7%増加した。ドイツ本国は3.6%増の10万5,500台だった。
南米は34.3%増の4万400台と大幅に伸びた。主力のブラジルが115.9%増の2万9,400台と急拡大したことが大きい。
2月の実績をブランド別でみると、乗用車のポルシェとアウディが特に振るわず、それぞれ9.5%減の1万6,000台、8.5%減の11万9,800台へと落ち込んだ。VWブランド乗用車(2.2%減の39万8,100台)とシュコダ(2.0%減の9万900台)も前年同月を割り込んだ。乗用車で増加したのはセアト(11.4%増の4万4,500台)だけだった。
商用車は好調で、MAN(12.3%増の1万900台)とVWブランド商用車(12.2%増の3万5,500台)は2ケタ増を記録。スカニアも6.7%増の7,600台へと拡大した。