独ソノ・モーターズ、量産化に向け「シオン」を改良

ソーラー電気自動車を開発するドイツの新興企業ソノ・モーターズは、同社初の量産モデルとなる小型電気自動車「シオン」の市場投入を前にプロトタイプを大幅に改良した。車体の側面やルーフ上に配置したソーラーパネルと車体表面の一体感を改善したほか、全長もプロトタイプに比べ約20センチメートル伸ばした。また、後部にサイドドアが追加され、車両周辺の視界が改善した。独業界紙『オートモビルボッヘ』が報じた。

『オートモビルボッヘ』紙によると、ソノ・モーターズはプロトタイプでは、ソーラーセルを車体に張り付けていたが、量産モデルでは車体表面をシームレス(継ぎ目がない状態)で滑らかにした。ソノ・モーターズは昨年11月、車体の大型化などの改良を踏まえて、当初予定していた販売価格(約1万7,000ユーロ)を2万5,500ユーロに引き上げた。

ソノ・モーターズの幹部によると、「シオン」は天候が良ければ(ミュンヘンの晴れの日の場合)、航続距離で1日あたり最大34キロメートルを太陽光発電による電力で走行することができる。これはドイツにおける1日あたりの平均的な通勤距離である17キロメートルを大幅に上回る。

『オートモビルボッヘ』紙によると、ソノ・モーターズはすでに「シオン」の予約受注で9,417台を確保している。同社は「シオン」のプラットフォームを使用して今後さらにラインアップを増やしていく方針で、国外での販売にも意欲を示している。

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