英ダイソン、本社をシンガポールに移転

英家電大手ダイソンは22日、本社を英国からシンガポールに移すと発表した。急成長するアジア市場の重要性が高まっているためで、生産・研究施設があるシンガポールに本社機能も移す。

ダイソンは本社を英南部ウィルトシャー州からシンガポールに移す。最高財務責任者(CFO)と最高法務責任者(CLO)の2人が本社から異動する。

同社創業者のジェームズ・ダイソン氏は、英国のEU離脱を強く支持していることで知られる人物だが、ジム・ローウェン最高経営責任者(CEO)は本社移転とEU離脱問題は関係ないとコメント。税制面を考慮したとの見方についても、英国の法人税が19%と、シンガポールの17%と大きく変わらないことに言及し、否定した。

ダイソンのアジア市場での成長率は、このところ他の地域の2倍に達しており、利益の5割以上をアジアで稼ぎ出している。同社はアジアでの拠点整備を進めており、シンガポールには研究開発センターとモーターの製造拠点がある。昨年10月にはシンガポールに電気自動車(EV)の生産拠点を建設すると発表。2021年の生産開始を目指している。

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