EU統計局ユーロスタットがこのほど発表した2018年12月の貿易収支(速報値、季節調整前)統計によると、ユーロ圏の収支170億ユーロの黒字となり、黒字幅は前年同月の245億ユーロから縮小した。輸出が前年同月比2.5%減の1,765億ユーロ、輸入が1.9%増の1,595億ユーロだった。18年通期は1,942億ユーロの黒字で、黒字幅は前期の2,349億ユーロを下回った。(表参照)
EU28カ国ベースでは、12月が7億ユーロの黒字。前年同月は131億ユーロの黒字だった。18年通期は226億ユーロの赤字で、前期の黒字(222億ユーロ)から悪化した。
EUと主要貿易相手国の18年の収支をみると、対日は輸出が7.6%増の654億ユーロ、輸入が2.3%増の705億ユーロとなり、51億ユーロの赤字。赤字幅は前年の81億ユーロを下回った。対米は1,397億ユーロの黒字、対中は1,840億ユーロの赤字となっている。
EUの対米黒字は過去最高。前年から201億ユーロ拡大した。これを受けて、貿易不均衡と主張する米トランプ政権による圧力が増し、貿易摩擦が激化する可能性がある。