ボーイング新型機、EASAが欧州域内の運航停止を指示

エチオピアで米ボーイングの新型旅客機「737MAX」が墜落した事故に関連して、欧州航空安全庁(EASA)は12日、同日夜から欧州全域で同型機の運航を停止させた。欧州域外からの乗り入れも停止措置の対象。EASAの決定に先立ち、英独仏のほかオーストラリア、中国、インド、トルコなどが運航停止を発表しており、13日には米連邦航空局(FAA)も737MAXの運航停止に踏み切った。

欧州32カ国が加盟するEASAは声明で、墜落原因は調査中であり、現時点で特定することはできないと強調。そのうえで、「乗客の安全を確保するため、予防的措置として」欧州全域での運航停止を決定したと説明している。

エチオピアでは今月10日、エチオピア航空が運航する737MAX型機が首都アディスアベバ近郊で墜落し、乗客乗員157人が死亡。昨年10月にはインドネシアの格安航空会社ライオンエアの同型機が首都ジャカルタ沖で墜落し、189人が死亡している。

ボーイングは737MAXに安全上の問題はないと説明しており、FAAは11日時点で運航停止の措置は取らない方針を米航空各社に伝えていた。しかし、世界的に運航停止の動きが広がる中、トランプ米大統領は13日、同型機の運航停止を指示。これを受けてFAAは同日、米国内での全面的な運航停止に踏み切った。

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