独初のディーゼル車走行禁止ゾーン、シュツットガルトで1日導入

西南ドイツのシュツットガルトで旧型ディーゼル車の市内走行が1日付で禁止された。欧州連合(EU)の窒素酸化物(NOx)濃度規制に抵触し裁判所から同措置の実施を命じられたため。旧型ディーゼル車の走行が一定区域(ゾーン)で禁じられるのはドイツで初めてのケースであるものの、今後、他の都市でも同様の措置が実施される見通しだ。

走行禁止の対象となる車両は欧州排ガス基準「ユーロ4/Ⅳ」以下のディーゼル車。手工業者や配達業者、やむを得ない事情がある市民などは特別許可申請が承認されれば特例として市内を引き続き走行できるものの、旧型ディーゼル車での通勤は基本的にできなくなる。市当局によると、同市と周辺地域の車両7万2,000台がしわ寄せを受ける見通しだ。

違反すると、罰金80ユーロが科される。手数料も含めると違反者が支払う金額は108.50ユーロに上る。

今月末までは違反しても注意を受けるにとどまり、罰金は科されない。また、市民には3月末まで旧型車両での走行が認められる。

EUではNOx濃度を年平均40マイクログラム以下に抑えることが義務付けられている。シュツットガルト(2017年:73マイクルグラム)では許容上限値を大幅に上回っていることから、旧型車両のゾーン走行禁止が避けられない状況となっていた。今回導入した措置の効果が不十分である場合は、「ユーロ5」対応のディーゼル車も来年1月から走行禁止の対象に追加される。

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