ブリヂストン―トムトムの車両管理事業買収―

ブリヂストンは22日、ナビゲーション機器大手の蘭トムトムから車両管理事業を譲り受けることで合意したと発表した。車両管理サービスを通してデジタル事業を強化する狙い。

欧州子会社ブリヂストン・ヨーロッパ・エヌヴィー・エスエー(BSEMEA)を通してトムトムの子会社トムトム・テレマティクスを取得する。買収金額は9億1,000万ユーロ(約1,138億円)。規制当局の承認などを経て買収手続きが6月末までに完了すると見込んでいる。

トムトム・テレマティクスは顧客の車両およそ86万台向けに、ネット経由でデジタルソリューションを提供。莫大なデータをもとに最適の走行経路を提案するなどのサービスを手がけている。従業員数は約670人。

ブリヂストンは今回の買収により、顧客車両から得られるデータを活用してより良い商品開発やメンテナンスサービスの向上を図る。移動サービスの重要性が今後、高まっていくことを見据え、同分野サービスを有力な収益源へと育て上げる考えだ。新しい事業モデルの構築も目指す。

トムトムは経営資源をデジタル地図、ナビソフト、リアルタイム交通情報サービスに絞り込む。売却益の大半を株主に還元する。

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