英JLR、廃車のアルミ部品のリサイクルを推進

英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は2日、廃車のアルミニウム部品を新車生産のためにリサイクルする活動、「リアリティ・プロジェクト」を開始すると発表した。アルミ部品の循環型生産プロセスを確立し、原料アルミの新規調達コストと生産に伴う二酸化炭素(CO2)排出量の削減を狙う。現在、廃棄予定の電気自動車(EV)「Iペース」の試作モデルを使い有効性を試験しており、将来的には自社保有車両の大規模な刷新に際して応用する計画だ。

「リアリティ・プロジェクト」はJLRが自社ブランドの車両からアルミ部品を回収し、高品質のアルミ部材として再生させる取り組み。スクラップした車両からアルミ部品を英リサイクル企業アクシオンの高性能センサーを使って選別し、溶融して再成型する。

JLRによると、2013年から19年にかけて約30万トンの金属が同社のアルミ部品に再利用された。同社は14年に最大で75%の再生アルミを利用したジャガー「XE」の生産を開始。現在、全体で年間に18万トンのアルミニウムを使用している。

同事業には英政府の産業助成機関「イノベートUK」が出資している。

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