国際帝石がカスピ海油田を追加開発、23年の生産開始を目指す

国際石油開発帝石は4月19日、同社が権益を持つアゼルバイジャン領カスピ海のアゼリ・チラグ・グナシュリ(ACG)鉱区の追加開発を決定したと発表した。複数の既存プラットフォームの間に新規のプラットフォームを1基設置して新たな原油の生産を目指す。2023年からの生産開始を見込む。

帝石は子会社のインペックス南西カスピ海石油株式会社を通じて同鉱区の開発・生産事業を行っている。今回の追加開発により可採埋蔵量の増加と事業価値の向上が期待される。

帝石は2017年9月に、他の権益保有者とともに同鉱区の権益期限を2049年12月31日まで延長することでアゼルバイジャン国営石油会社ソカールと合意している。

ACG鉱区はアゼルバイジャンの首都バクーから東に約100キロの地点にあり、アゼリ、チラグ、グナシュリの3油田で構成される。鉱区面積は約432平方キロメートルで、生産量は現在、日量約58万4,000バレル。生産された原油は主にバクー・トビリシ・ジェイハン(BTC)パイプラインを通じ、トルコ南部のジェイハンに輸送されている。

権益比率はインペックス社が9.31%で、ほかBPが30.37%、ソカールが25%、シェブロンが9.57%、エクイノール(旧スタトイル)が7.27%、エクソンモービルが6.79%などとなっており、伊藤忠商事も3.65%を握る。

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