日立オートモティブシステムズ(東京都千代田区)は17日、同社の電気自動車(EV)用インバーターが独自動車大手アウディの電気自動車(EV)「eトロン」に採用されたと発表した。「eトロン」は、アウディが3月に欧州市場で販売を開始した同ブランド初の量産EVで、電気モーター2基と電動4輪駆動システムを搭載したフルサイズSUVとなっている。
日立オートモティブシステムズが供給するインバーターは、EV専用に開発・設計した製品で、高い出力密度により優れた動力性能に寄与している。新世代のIGTB(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を内蔵した小型高効率両面冷却パワーモジュールの搭載により、同社の従来のインバーターと比べ約160%となる高出力密度を実現した。
モーターやインバーターなどの電動車両用の電動パワートレインシステムでは、性能向上に寄与する高出力・高効率な製品の需要が高まっていることから、日立オートモティブシステムズでは今後さらに、電動パワートレインシステム向けの製品を強化していく方針を示している。