電力業界と自動車業界、充電インフラに関する研究プロジェクトで協力

ドイツの送電網は現在、同時に大量の電気自動車が充電した場合に対応できない状況にあり、電力網の増設や充電の制御システムなどに投資する必要がある。ドイツ連邦経済・エネルギー省(BMWi)が資金支援する研究プロジェクト「Ladeinfrastruktur 2.0」では、研究機関、エネルギー会社、電力網の運営会社、自動業界が協力し、電力網の増設や負荷、充電技術などに関する研究に取り組む。

プロジェクトの実施期間は4年。調整役のフラウンホーファー・エネルギー経済・エネルギーシステム技術研究所(IEE)のほか、カッセル大学、自治体系エネルギー会社に出資するトューガ(Thuega)、電力網の運営会社であるStromnetz Hamburg、Netze BW、シュタットヴェルケ・ミュンヘンなどが参加している。また、自動車業界からは自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)と自動車部品大手のコンチネンタルが参加している。

同プロジェクトでは、電力網の運営事業者や自動車業界が、送電網の増設計画や車載充電技術の開発に役立てることができる知識基盤を構築することを目指す。また、車両と電力網の通信、充電、スマートホームシステムと電動車の接続などに関する標準化についても提言していく方針を示している。さらに、同プロジェクトを通して、これまで個別に研究活動を実施してきた電力業界と自動車業界の連携を図る。

プロジェクトの最後には、ハンブルク、ブラウンシュヴァイク、ヴィースバーデンにおいて実証試験を実施する計画。

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