ドイツポストDHL、燃料電池搭載の電動小型商用車を開発

独郵便事業・物流大手のドイツポストDHLは5月24日、国際宅急便部門のDHLエクスプレスと電動小型商用車を開発・生産する子会社ストリート・スクーターが燃料電池を搭載する電動小型商用車「H2パネル・バン」を開発すると発表した。補足的な動力源として燃料電池を搭載することで航続距離は最大500キロメートルとなる。まずは、DHLエクスプレスが100台を調達する計画で、納車は2020年に開始し、2021年に完了する予定。

「H2パネル・バン」は、ストリート・スクーターが米自動車大手のフォードと共同開発したストリート・スクーター「ワークXL」をベースにしており、「H2パネル・バン」の開発でもフォードと協力する。

「H2パネル・バン」は、電気モーター(出力122kW)およびリチウムイオン電池(容量40kWh)に加え、26kWの燃料電池と水素6キログラムを充填できる高圧水素タンク(700バール)を搭載する。総重量は4.25トンで、積載容量は10立法平方メートル、積載重量は800キログラム。最高速度は時速120キロメートル。

「H2パネル・バン」は当面、DHLエクスプレスのみが独占的に使用する計画で、ドイツポストDHLグループ以外への外販は計画していない。

また、当該プロジェクトは、ドイツ連邦交通・デジタルインフラストラクチャー省が水素・燃料電池技術に関する国家技術革新プログラム(NIP II)の枠組みを通して支援している。

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