ルフトハンザが利益見通し引き下げ、欧州域内線の不振で

航空大手の独ルフトハンザは16日、2019年の売上高営業利益率(調整済みのEBITベース)を従来予測の6.5〜8%から5.5〜6.5%へと引き下げた。足元の欧州域内線を中心に業績が振るわないことから、下方修正を余儀なくされた。燃料コストも前年を5億5,000万ユーロ上回る見通しで、EBIT(調整済み)で20億〜24億ユーロを見込んでいる。

欧州ではドイツ、オーストリアを中心に業界が過剰な旅客輸送能力を抱えている。格安航空(LCC)が価格競争を仕掛けていることもあり、ルフトハンザは欧州LCC子会社ユーロウイングスの売上高営業利益率を従来予測の約0%からマイナス4〜6%へと大幅に引き下げた。ユーロウイングスは近く、業績改善策を発表する予定だ。

既存の旅客サービス(FSC)部門の同利益率についても従来の7.5〜9.5%から7〜9%へと下方修正した。引き下げ幅が比較的小さいのは大西洋、アジア路線を中心に長距離線が好調なため。

ルフトハンザはさらに、貨物部門ルフトハンザ・カーゴの同利益率を従来予測の7〜9%から3〜5%へと下方修正した。欧州〜アジア間の需要低迷を受けた措置。

ルフトハンザはこのほか、19年6月中間期決算で、税リスク引当金3億4,000万ユーロを計上することも明らかにした。ドイツの最高裁である連邦財政裁判所の新しい判例を受けて01〜05年の納税額が増えるためと説明している。

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