独電気電子工業会(ZVEI)が21日発表した独業界の4月の輸出高は前年同月比3.8%増の168億ユーロとなり、これまでに引き続き拡大した。ZVEIのチーフエコノミストは「世界的な景気の冷え込みと、くすぶり続ける通商摩擦にもかかわらず、電機輸出はこれまでのところかなりの力強さを示している」と述べた。1~4月の輸出高は715億ユーロで、前年同期を5.3%上回った。
先進国向けの4月の輸出高は108億ユーロで、前年同月から2.9%増加した。米国向けが14.1%増の16億ユーロ、日本向けが12.4%増の2億5,800万ユーロと特に好調だった。ユーロ圏向けは1.1%増の52億ユーロ。フランス(5.0%増の11億ユーロ)とイタリア(5.7%増の7億8,900万ユーロ)向けがけん引した。英国(18.9%減の6億6,200万ユーロ)とオランダ(11.6%減の8億5900万ユーロ)向けは2ケタ減と振るわず、オーストリア(5.2%減の6億9,200万ユーロ)とスペイン(5.7%減の5億700万ユーロ)向けも前年同月を割り込んだ。
新興国向けは5.3%増えて60億ユーロとなった。最大の仕向け先である中国は9.1%増の18億ユーロを記録。ロシアは10.1%増の3億5,400万ユーロと2ケタ台の拡大となった。トルコ(20.4%減の2億2,400万ユーロ)とインド(12.0%減の1億7,000万ユーロ)は大幅に減少し、ポーランドも0.3%減の6億9,800万ユーロと振るわなかった。
1~4月の先進国向けの輸出高は46億5,000万ユーロで、前年同期を5.3%上回った。ユーロ圏は同6.1%増の23億5,000万ユーロ。新興国向けは5.2%増の250億ユーロだった。