Allianz:アリアンツ、スペイン合弁から撤退

保険大手の独アリアンツは6月24日、同社の保険商品を販売するスペインの合弁会社アリアンツ・ポピュラールの株式60%を共同出資者である現地最大手銀行バンコ・サンタンデールに9億3,650万ユーロで売却し、資本を全面的に引き揚げると発表した。サンタンデールはオランダ保険大手エイゴンの商品を販売していることから、両社は合弁を解消。アリアンツは現地で新たな販売網を確保する方針だ。2020年1~3月期の売却手続き完了を見込む。

アリアンツ・ポピュラールはアリアンツとスペイン銀バンコ・ポピュラールが2011年に設立した企業で、アリアンツの個人年金や生命保険商品を販売している。保険料収入は年3億ユーロで、昨年末時点の資金運用総額は125億ユーロに上った。

サンタンデールは17年、営危機に陥ったバンコ・ポピュラールを1ユーロで買収。これに伴いアリアンツ・ポピュラール株40%を取得した。

アリアンツは今回の保有株売却により、投資資金を拡大することになる。ロイター通信によると、スペイン2位銀行ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)の保険部門買収に関心を示しているという。

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